本の内容

 

 サイ能力ー超能力が人間に隠された力なら、音を聴く能力、ものを視る能力、そういうのと同じに、できることとできないことがあって当然、という気がするんだよな。

 

 ー普通はさ、もっと自分の力と間に折り合いをつける時間があるもんなんだよな。曲げられたり曲げられなかったりしながら、自分でも信じたり信じられなかったりしつつ試行錯誤して、だんだんそれが『当然』になっていく。その時間がほとんど皆無で、わーっと騒がれてわーっと叩かれるから、本人的にはそれを『当然』だと思い続けられないんだと思うぜ、だから、ゲラリーニってのは、能力を失いやすい

 

 サイ能力のテストについては異説や疑問も多い。テストの結果、現れた数字を加工する過程にも不明瞭な操作がつきまとうから、そもそも『厳密なテスト』なるもの自体が成立し得るのか疑問だ。